自壊の始まりの2010年か???

 大きな問題で言えば最近の尖閣諸島におけるビデオ流出問題や、警察の機密情報の流出なんかしかり、また、足元を見れば、自分第一主義(自分萌え?)の横行などなど、これまでの枠というか規範というか、とにかく、なんらかの歯止めがあったがゆえに今までならば表立っては出てこなかったものが、堂々と目の前に現れてくるようになってきた始まりの年になるのではないか?とつくづく感じます。「顔のない男―東ドイツ最強スパイの栄光と挫折」で述べられているように、歴史上もっとも強力な密告社会と監視網を国内のみならず海外にいたるまでクモの巣のように張り巡らせた旧東ドイツは、
(ここより引用)

これだけ、情報網を張り巡らすことができた国家が、末期においては、毎週のごみ収集すらままならない状態であった

(引用終わり)
という歴史事実は、今、私自身が眼の前で見ている現実を重ね合わせると、どんなりっぱな規範だろうが理念であろうが組織であろうが、「相手のことを考える(自分にとって相手は大切である)」という概念が崩れると、まぁこれほど簡単に音を立てて崩れてゆくんだなというのが、よくわかります。
 まぁ、考えてみれば、よく「失われた10年(20年?)」とかいいますが、実際問題、バブル期以前から組織にしろ制度にしろそんなに変化していなかったまま現在にきてしまい、結局、その組織や制度自体が自ら自壊していっているのに過ぎないのかもしれません。ともかく、今年は、社会が崩れ始める「ターニングポイント」だったと後々言われるような状況にあるのかもしれません。そう強く感じます。