京都伊勢丹7階美術館「えき」KYOTO「北澤美術館所蔵ガラス・コレクション ガレとドーム - 四季の花」展

 最後に、京都駅の伊勢丹で「北澤美術館所蔵ガラス・コレクション ガレとドーム - 四季の花」展を見てきました。これも、「アール・ヌヴョー」や「ガレ」という名前は聞いたことはありますが、実際に現物を見たの初めてでした。というより、ガラスの概念を超えているのに非常に驚きました。陶器のように自由に描かれた草木やガラスという素材だからこそ実現できる「ランプ」。これは、19世紀の電灯の発明とリンクしているわけですが、ガラスがこれほどまでに自由自在に作品として創造性が備わっているのは度肝を抜きました。と同時に、なぜ、アールヌーヴォーからアール・デコそして廃れていったのか?実物を見るとよくわかりました。とにかく、手が込んでおり、その分だけ少量生産、値段も張るということなんでしょう。インテリアとしてはごく一部の富裕層でなければ購入できないとなると、やはり、一般層への普及は難しかったのかもしれません。
 それにしても、当時の海外の日本趣味というのは面白いもので、今回の展示の中でも幾つか明らかに中国と日本の模様の融合的な作品が存在していました。これって、今でもそんなに変わってないのかもしれません。