第四の消費 (著者)三浦展 (出版社)朝日新書

 高度成長期が終焉し、今後の消費はどこに向かうのか?という論点について論じた本です。要点としては、モノを所有することから共有することへの流れ、もっと言えば、自分が所有するだけではなく、足りないものをお互いに融通しあい*1、その交流の中から人同士のつながりを重視していく流れについて論じてます。
 本書を読んでいるとなるほどと思う部分、例えば、交流によって「誰々さんと一緒に過ごせる時間を共有して『嬉しかった』」という満足感を得られるという指摘は一理あると思いますが、実際問題、すべてがすべてそんな考えの人ではないので、本書の考える消費が多くの人に共有されてくるには、個々人の倫理観が変化してくる必要がある*2と思います。

*1:私が余っていて、相手が足りなくてくて困っているものは物々交換的な動きをしましょうという流れ

*2:例えば、その共有関係が無くなると自分も相手も困るので、物を大切に扱うなどの行動