読書
花札やトランプ製造をする玩具メーカーだった任天堂を大きく躍進させる一つの大きな要因となったゲーム&ウォッチやゲームボーイなどの開発に関わった横井軍平氏。彼の伝記であり、任天堂の歴史、さらには、これからの日本の製造業に関する考察を含めた新書…
NHKドキュメント「電子立国・日本の自叙伝」「マネー革命」や「航跡―移住31年目の乗船名簿」で非常に鋭くかつ見事な編集でわかりやすく伝える優れたドキュメントを作られた相田洋氏の最新作品です。 読み進めいていくと良くわかりますが、あまりに身につ…
今年おそらくNo1の本になるんじゃないかと思います。かなりの大作の本書。全部で500ページほどあるんですが、あまりにも面白いので一気に読んでしまいます。 アフリカのソマリアと聞けば、イメージ的には崩壊国家という文字が浮かぶんですが、はたして…
まぁ、よくここまで赤裸々に過去の失敗というか計算高さというかをあけっぴろげに書けたなーというのが感想です。でも、その本質は「良い意味での『野心』は必要」ということになるようです。人間ある程度の「欲」がないと向上心が生まれてこない面もあるの…
今年の最初にNHKーBSで放送された「グレートサミッツ」(その後、総合テレビでも短縮版を放送)。ここで取り上げられていた、日本人として初めて8000m以上の高山14座に登頂を果たした登山家の竹内洋岳さんの本です。 登山家になった経緯や、常に危険と…
「ビキニ水爆実験 除染後の現実」という副題が付いている本書。1ページ1ページが非常に重い内容になっており、読み進めるのが気持ちが重くなってくるが、しかし、現実として何が起こっているのかを知るためには避けては通れないものとして読みました。ビキニ…
本書を購入する前にNHK教育にて『ブラック企業』に関する特集が放送された事もあったのか?本屋に行くと最後の一冊でした。もはや、NHK教育でも報道されるぐらいに知名度が上がった『ブラック企業』という名称ですが、その実態はどんなものなのか?というは…
アンパンマンの作者の「やなせたかし」さんの故郷、高知県の高知新聞に連載されているエッセイをまとめた本です。80歳頃からのエッセイをまとめたものなんですが、これが興味深い。80歳を過ぎてなお好奇心旺盛でチャレンジングな行動力。しかし、健康につい…
以前に、NHKの教育テレビのETV特集「「“小さな金融”が世界を変える〜アメリカ発 元銀行マンの挑戦〜 」」で登場されていた枋迫篤昌さんの著作がようやく発売されていた*1ので、購入しました。 ひと通り読んで思うのは、枋迫篤昌さんというのは現代のイノベー…
クリス・マッカンドレスという20代の若者が、アラスカへヒッチハイクで旅行をし、荒野に入って一人でサバイバル生活をした結果、餓死したという実話のノンフィクションです。ショーン・ペンが監督した「イントゥ・ザ・ワイルド」という作品の原作となります…
本書が出版された当時、結構いろいろなところで書評に取り上げられていました。今回、文庫本として改めて出版されたので購入して読んでみました。結論を先に言えば面白い。昭和期の一時代を築いたセゾングループの総帥である辻井喬こと堤清二氏*1の自伝的な…
関東の一部(奥秩父など)に伝わる「オオカミ信仰」についての本書です。本屋さんで偶然見つけて購入しました。ジャンル的には民俗学になると思います。発売が昨年末で既に4版になっているので、結構マイナーなジャンルの本とすればよく売れているだと思いま…
高度成長期が終焉し、今後の消費はどこに向かうのか?という論点について論じた本です。要点としては、モノを所有することから共有することへの流れ、もっと言えば、自分が所有するだけではなく、足りないものをお互いに融通しあい*1、その交流の中から人同…
昨年起こったオリンパスの不正融資事件の告発者である元社長のマイケル・ウッドフォード氏の著作です。 本書を読み進めていくとよくわかりますが、オリンパスだけの問題ではなく、かなり複雑に日本の経済主体がそれぞれの利害関係で動いた上での結果起こった…
発売から約4ヶ月ほどで第5版まで刷っている本書。それほど、関心を引く何かがあるからなのかもしれません。私も、タイトルに惹かれて本書を読みました。 登場する登場人物たちは、日本を「捨てて」フィリピンにフィリピン人妻(多くはフィリピンパブで知り合…
古本に残された、前の持ち主の「痕跡」(←傷であったり、余白のメモであったり)について、誰かに見せるものではなく「持ち主自身が見るためのもの」→つまり、自身の内面から現れたもの・・・、この視点から実際の写真と筆者の想像が書かれた本です。 読んで…
昨年の原発事故以来、数カ月おきに放送されてきたETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」の書籍化、というよりも、現在進行形の問題であることを考えると途中報告的なものであると考えて良いと思います。 本書を読むと、当時のNHKの内部でどのような…
あっぱれ技術大国ドイツ 日本海軍400時間の証言〜軍令部・参謀たちが語った敗戦〜 ランド 〜世界を支配した研究所〜 今年の東日本大震災と原発事故に関連したわけでもないのですが、なぜか、上記の3冊が印象に残りました。敗戦後、日本とよく似た道を歩んで…
アメリカのシンクタンクのランド研究所の生い立ちから現在に至るまでの歴史とアメリカという国との関係について書かれた本です。 本書を読むまで知らなかったのですが、ランド研究所は元々、第二次世界大戦において日本空爆を計画する過程において生まれてき…
2年ほど前にNHKで放送されたドキュメントが書籍化されたものです。当時の番組を(これが3夜連続の放送でかなり力の入った番組でした)見たときに、本になったら購入しようと思ってたんですが、2年後にようやく書籍化されたわけです。驚いたのは、初版本が本…
昨年の発売から、新聞・雑誌等々に取り上げられ、私が実際に購入したのは去年の年末頃だったのですが、非常に情報量が多い大著ということや、資格試験の勉強をしていたことなどが重なって、結局、この時期まで読み終わるのに時間がかかってしまいました。 現…
私はドイツといえば「マイスター制度」「グリーンツーリズム」「環境先進国」「第二次大戦後の経済成長への道」というように、よく日本と比較されることがある国というように認識があり元々興味があった上に、本書の「技術大国」というタイトルに惹かれて購…
出版当時は結構話題の本となったのですが、正直、単行本で購入するのは躊躇した面がありましたが、今回、文庫本として発売されたので、購入しました。なんといっても、中谷巌氏といえば、国の規制改革の旗振り役の中心にいた人物であり、その人が書いた「懺…
「トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所」 (著)中田整一 (出版)講談社 「あんこの本」 姜尚美 京阪神エルマガジン 「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」 大鐘良一 小原健右 光文社新書 「同和と銀行」森功 講談社文庫 無縁社会〜無縁死三万二千人の衝撃〜 (…
今年1月に放送されたタイトル通りのドキュメント(反響が大きかったために、何度か同種の番組が放送されたり再放送がされたり、その他のマスコミ等でも同様の特集が組まれたりしました)の書籍版です。TV放映された内容をさらに補完した内容になっており、…
「同和のドン」と銀行とのもちつもたれつの関係を赤裸々に描いたノンフィクションです。まったく驚くばかりの内容なんですが、読み終えると、本書に描かれている内容は本当に「過去の話」として片付けられるものなのか?本当に責任を取るべき立場のものは責…
最近、「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」を読んだこともあり、本当に久しぶりに(たぶん、高校生のとき以来じゃないでしょうか?)「宇宙からの帰還」を読み直しました。 読み直してまず驚いたのが、内容に古さが無いのはさすがなのですが、「ドキュメン…
10年ぶり、いやもっと前でしょうか?バブル経済が破裂して数年たった1992年に新書としては異例のヒットとなった水木しげるさんのカラー版「妖怪画談」を久しぶりに読みました。実を言いますと、この「妖怪画談」は「続・妖怪画談」「幽霊画談」「精霊…
本書は、昨年実施されたJAXA(日本宇宙航空研究開発機構)の約10年ぶりとなる宇宙飛行士採用試験の密着ドキュメントの書籍化したものです。私は昨年にドキュメントとしてTV放映された際に、この番組を実際見まして自分自身の日常生活において非常に示唆の…
南米ブラジルのアマゾン奥深くにて古代からの生活を守り続ける「ヤノマミ」族に約150日にわたって密着取材したNHKディレクターのドキュメントの書籍版です。以前にTVで放映されたのですが、私は残念なことに見逃してしまいました。それもあって、本書を購…