国立国際美術館「宮永愛子 なかそら−空中空−」展

 国立国際美術館は本来は現代美術がメインの美術館のため、併設では宮永愛子さんという方の展覧会が行われていました。私は今回はじめて知ったアーティストなんですが、ナフタリン*1を使った作品が代表的な方だそうで、今回も作品が展示されていました。ナフタリンは常温で徐々に昇華する、要は固形から溶けていくわけですね。なんで、今回の展示物(日常生活に使用するような、箸やコップ、茶碗など)もナフタリンを使用していたので、徐々に溶けて形が崩れていくわけです。「時間は止まらず進んでいく、はかないものだ」という事実を具体的に視覚化しているとも言えます。
 普段、時間の流れはあまり意識しませんが、過ぎ去る時間は決して元に戻ることはない。本当に日々を大切に過ごしているのか?改めて認識させられました。

*1:聞き覚えのある名前だなと思ったら、昔よく使われていた衣類の防虫剤の原料ですね