神戸市立博物館「ターナー展」

 こちらも1月末に行ってきました。ターナーといえば、夏目漱石も「坊ちゃん」などの作品にも登場させることがある名前であり、イギリスにおいて、もっとも有名な画家の一人であるといえます。ターナーといえば風景画のイメージがあり、実際に見てみたいという気持ちが昔からありました。今回、神戸にやってくるということでこのチャンスを逃すまいと行ってきました。
 ターナーという人は、やはり上手い。それが最初の感想です。光を巧みに使った表現が見事で今回来日していた「平和−水葬」など、現実ではありえない光の当て方で、見事に表現されていました。また、不思議な人物だったようで、結婚したことを親しい友人たちにも10年間も隠し通していたり、その妻との間に生まれた子供2人の結婚式にも参加しなったというかなり癖の強い人物だったようです。芸術家にもいろいろなタイプがあると思いますが、このぐらい癖が強いからこそ*1、革新的表現ができたのかもしれません。

*1:私の好きなバルビゾン派の巨匠コローや経済学者のシュンペーターのように、お坊ちゃん育ちであるがゆえに、純粋に道を究めることができるという人物も多数いることは忘れてはいけません。