京都文化博物館「東寺百合文書 ー地域の記憶とその継承ー」

 京都の東寺に1000年前から保存されている東寺の寺行政に関する古文書の展示が常設展にておこなわれていました。この展示で驚いたのは、展示されている古文書すべてが国宝に指定されている点。足利尊氏自筆のものがあったりと、当時の南北朝の動乱期の様子が垣間見えたりして歴史好きなら必見でしょうね。
 あと、興味深かったのは、寺が発展し官僚機構化してくると、文章の管理もまさに「お役所的」な文書主義が感じられるようになり、それゆえに今日まで文書が丁寧に管理され残ってくることができた事実には、日本の行政の文章主義というのは案外このようなところにまでさかのぼるのだろうと感じられます。