BS世界のドキュメンタリー「選ばれた人たち〜ミャンマー難民の第三国定住者〜」

 デンマークにおける難民の受け入れについてどのような審査の元でおこなわれ、どのようにして選別されるのか?また、受け入れられるまでの難民のひっそりと隠れて過ごす姿などがなんともやるせない気持ちになってしまいます。
 デンマークの場合は年間500人の難民を受け入れているそうで、その難民の受け入れに際しては面接を実施しそのうえで難民を受け入れるかどうかを判断しているとの事。実際の面接の場面が一部ですが放映されていました。公開されていた質問項目で興味深かったのは

  1. デンマークに行って何をしたいのか?
  2. デンマークに知り合いはいるのか?
  3. いままで、ミャンマーを脱出してから何をしていたのか?

という具合に、的を絞った質問が行われており、最後にデンマーク語の宣誓文を読んだり、書類にサインをしたりとデンマーク語を習得する意思があるのか?といった面を見ていたりというように感じました。
 この番組では、入国が決まった人だけを放映していましたが、では、どの程度の難民が受け入れられ、また、逆に却下されたのか?そして、番組で見る限り、入国が決まった人たちの大半は既にデンマークに親兄弟・親類が難民として受け入れられ、それなりの生活をしている(一定の収入を得ている)人物で、また、そうでない場合は、夫婦で妻が身ごもっているというようになんらかの理由がある*1ように感じました。逆にいえば、デンマークになんらの知り合いがいない場合はかなり不利になるんではないかと感じると同時に、単に人道的な観点で難民を受け入れるわけではない現実を見せ付けられました。

*1:もっと言えば、ヨーロッパにおける出生率の低下と、将来の労働力の獲得というシビアな思考があるように感じました