京都型ビジネス〜独創と継続の経営術〜 村山裕三 NHKブックス

 京都企業の「伝統と革新」を実際の経営者や職人、料理人など現場の人の声を紹介しながら、その歴史と可能性についてわかりやすく書かれた本です。私が大学のときに聞いた西陣織などの伝統産業の空洞化の話なども少し触れられています。
 いろいろと興味深い話があるのですが、結局、基準を普通の生活で使えるがしかし「本物」であるという商品やサービスの重要性がこれからますます大切になってくるのではないかと感じました。私は、これを読んで、鶴屋吉信のブルーベリー餅を食べたときに感じた感覚を思い出しました。このブルーベリー餅、普通に売っているお菓子よりは少し高いものの、「文化」「伝統」「革新性」「柔軟性」を感じる和菓子です。
 みんなが全員こんな風にする必要は無いと思いますが、一人一人はこの感覚を持つのは大切であると思います。