ボルゲーゼ美術館展

 秋の美術鑑賞第2弾。ということで、京都方面に行ってきました。
 ラファエロやカラヴァッジョ(以前の日記「カラヴァッジョへの旅〜天才画家の光と闇〜 宮下規久郎 角川選書」参照)の本物が見れるということで行く気満々だったんですが、事前のネットの情報では、有名どころはホンの数点であるようで、会場もルーブル展のように混雑していない模様だったので、大きな期待はせずに行ってきました。結論を先に言いまして、正直、名品はローマに残ったままなのかな???と感じてしまいました。とはいえ、ベルニーニの彫像はやはり凄かったですし、ラファエロやカラヴァッジョの本物を目の前で見ることが出来たんで、それなりに満足でした。それに、カラヴァッジョ以前と以後の絵画の変化を実際に見ることが出来て、この辺はやはり実物を見ないとわかりにくい部分であると思いました。
 しかし、カラヴァッジョ最晩年のころに描かれた「洗礼者ヨハネ」のキャンバスの大きさには驚きました。瀕死の重傷を負って、ローマに帰っても恩赦が出されるのかどうかすら不明な中、あれだけの大きな絵を描くその生に対する執着は凄まじいといわざるおえません。
 で、その後に、上階で開催されている「コレクション展(京都国立近代美術館が所蔵している作品を展示)」を見てきたんですが、これが想定外で非常に充実した展示になっていました。特に、夏に和歌山県立美術館で見た「生誕100年記念 浜口陽三 展」の際に長谷川潔が数点展示されていたんですが、今回、15点ほど展示されていたり、マティスピカソがあったり、そしてなにより、河井寛次郎の作品がまとまって展示されていたのは非常に良かった!初めて目の前で見たのですが、「本当に凄かった」ですね。