天台宗 青蓮院門跡 「青不動ご開帳」を拝観

 以前に読んだ「本願寺 井上鋭夫 講談社学術文庫」で登場する青蓮院。創建以来約1000年の歴史で初めて国宝「青不動(天皇や高貴な身分の人でなければ拝観できないというもの)」を一般公開するということで、美術館から徒歩10分ほどの近所ということもあり行ってきました。
 まず、圧巻は入り口にある楠の木。こんな大きくりっぱな楠の木は見たことが無いので、まず驚きます。そして、建物の中に入り順路に従って内部を拝観していくのですが、昔、京都御所が火事にあった際に仮御所としても使われたほどの格のある場所のため、全体が国の史跡になってるということを裏付けるように普通の寺院とは趣が違うように感じました。ちなみに、入り口で拝観料を支払うと護符と不動様に対するお願いを書く用紙が渡されます。凄いのが、「国家の繁栄」「皇室の繁栄」後一つ忘れましたが、最後に「あなたの願い」となっており、適当な文言は入れにくいですね(苦笑)。
 肝心の青不動ですが、描かれたのが11世紀後半ということなんですが、ここまで保存状態が良いものなのか?!と感嘆するほど本当に奇麗な青を背景として見事な不動像が描かれていました。昨年、大阪市立美術館での「国宝 三井寺展」で黄不動の実物を見たんですが、保存状態は格段に青不動の方が良いというのが一目見てわかりました。しかしまぁ、幸運にも昨年と今年で日本三大不動のうち2つをこの眼で見ることが出来たわけで、次にいつ見れるかわかりませんから、貴重な機会だったと思います。そして、力強い不動像のオーラが伝わってきたのも良かったです。
 で、お不動様を見た後は、庭園の拝観と続きまして全体で正味40分ほどかかりました。少しだけ紅葉が色づいていましたが、これが盛りになるとさぞ奇麗だろうと思います。