西本願寺・特別公開「飛雲閣」

 事前にネットを見ていますと、「飛雲閣」特別公開の情報が載っていたので、祖父と祖母の納骨に来て以来の訪問となる西本願寺に行きました。この「飛雲閣」歴史が好きな人ならば知っている人も多いと思いますが、歴史の教科書には必ず載っている建物で、秀吉の聚楽第の遺構として有名ですが、通常は非公開の建物のため、普段は見ることが出来ないんですね。私自身、この「飛雲閣」の存在は高校生のときから知っていたんですが、今回念願かなって見ることが出来ました。
 入り口から見事な庭園となっており、興味深かったんですが、その「飛雲閣」建物のなんとも奇妙な左右非対称ながら調和が取れた不思議さは面白かったです。で、鐘楼も近くにあったのですが、解説によれば「親鸞聖人350回忌」を記念して作られた重要文化財とのことでした(ちなみに、飛雲閣は国宝です)。来年が親鸞聖人850回忌なんで、鐘楼一つだけでも驚きでした。
 そのあと、前回納骨の時にはまだ工事中であった御影堂(親鸞聖人の木像がある)とこれは前回も訪れた阿弥陀堂に参拝したあと、もう一つの特別公開の「経堂」を見ました。そもそも、前回来た時はこんな建物自体あったのを知りませんでしたが、要するにお経を全面に貼り付けたドラム状のものを一回転させると全てのお経を読んだことにしてもらえるというものなんですが、ここの彫刻が非常に精巧で素晴らしいものでした。
 我が家のお寺の本山という認識だけでしたが、なかなか奥の深い西本願寺であると同時に、以前に読んだ「本願寺 井上鋭夫 講談社学術文庫」にあるように、当初は新興宗教であり、時の政権から弾圧を受け極貧の状態であった教団が、これほどの巨大なお寺として現在にまで至っている歴史から学ぶことは数多いと再度感じました。