神戸市立博物館「山本二三展」

 夏の美術第2弾として、神戸にてOKUMUと一緒にスタジオジブリの作品(「もののけ姫」や「火垂るの墓」など)の背景作家として有名な山本二三さんの作品を見てきました。
 興味深かったのは、ひとつの画面の中に細かく描かれている部分もあれば、簡略化されている部分もありこれが全体を見渡すと見事に映像としてマッチしているというのがよくわかりました。年代順に作品が並べられていたのですが、初期からの修練が後々に大きく影響してくる点も感じることができますし、また、コローのような光の画面構成のもの、点描画のものなど、新しいチャレンジを行っている作品も見ることができました。
 しかし、なんといっても、火垂るの墓の背景画はやはり圧巻で、神戸が空襲を受けた時の住宅が焼け落ちている場面はその迫力と凄まじさを強く感じ取ることができると同時に、今の時代の有り難さを痛感します。