JR京都伊勢丹・7階美術館えきKYOTO「荻須高徳展」

 最後に、京都伊勢丹で「荻須高徳展」を見てきました。第二次大戦の前後にパリで過ごした荻須高徳は、藤田嗣治小磯良平佐伯祐三などとも交流があったようで(一緒に写生に行ったり、住居のアパートの窓からの風景を描いていたりする)、絵の解説替わりに書かれている荻須本人の文章が絵をより魅了的にしていました。まぁ、基本的には、見る人の感じるものによって何とでも受け取れるのが芸術ですが、この大戦の前後という時期や、その当時の描いた画家自身の心境を解説替わりに掲示しているのはなかなか面白かったです。
 この展覧会で、私が特に素晴らしく感じたのはイタリア・ベニスの連作で、ホントに美しい。運河の水面のゆらめきやゴンドラと建物、ベニスならではの風景でした。