痕跡本のすすめ (著)古沢 和宏 (出)太田出版

 古本に残された、前の持ち主の「痕跡」(←傷であったり、余白のメモであったり)について、誰かに見せるものではなく「持ち主自身が見るためのもの」→つまり、自身の内面から現れたもの・・・、この視点から実際の写真と筆者の想像が書かれた本です。
 読んでみると非常に興味深いことに、無意識に書いたようなメモ書きも、意外とその人(まぁ古本なので前の持ち主はわからないんですが)の性格や価値観、生活観まで表にあぶり出されててきているには驚きました。