ドキュメンタリーWAVE「嘆きのギリシャ 〜700ユーロ世代の真実〜」

 日本で言えば「失われた世代」というべきなのか?25〜35歳ぐらいの年齢の人達を指すようです。ギリシャの若者の失業者は2人に1人だそうで、アテネオリンピックを頂点として莫大な費用をかけて公共投資を行ったにも関わらず、なぜ、国家破綻の縁まで追い詰められたのか?借金を作った60代前後ではなく、当時は学生で決定権がなかった世代が借金の使途の真実を追求する運動を追いかけていました。
 根本原因は、借金の大半を国外銀行から融資を受けていたことにあるんですが、その実態はどうも、法的手続きを遵守した融資ではない案件も多数あるようで*1、番組では、一地方団体の借金が検証も無しに国の借金に編入されていく事実が描かれていました。
 驚くのは、「ギリシャの国の借金の定義自体が曖昧で、実際はどれほどの借金があるのかわからない」という事実で、借金を作った決定者側の人物たちの無責任さなど、番組最後にギリシャでの海外移民希望者が激増している事も、納得する内容でした。

*1:要は、違法性が高い融資案件であり、契約自体が無効になる可能性も考えられる