大阪市立東洋陶磁美術館「マイセン磁器の300年」

 西洋陶器の代名詞の「マイセン」。約300年の歴史を初期から近年までを通して見ることができる展覧会です。

  • 陶器の製法が未知のものだった時に、秘密保全のために職人を幽閉して研究させた上でようやく陶器の製造に成功する過程の最初期の作品
  • 巨大な陶器製の動物で飾られた動物園を作るという壮大な計画(途中で財政難のため頓挫)の中で生み出された白磁の動物たち。
  • 貴族のちょっとしたさりげないおしゃれの卓上小物たち←それは動物であり、当時の道行く売り子たちであったり、今見てもおしゃれである
  • 貴族から中流階級さらにはブルジョア階級への顧客の変遷に伴う商品の変化。←王様などが使う一見シンプルながらよく見ると非常に凝ったデザインのもの⇒中流階級でも手が届く手頃な値段のもの⇒ブルジョアが好む金ピカのもの
  • 現代のモダンデザインとなったマイセン←なんだか、最新の車のデザインのようなシャープさが感じられました。

このような具合に、その作品の奥行の深さに驚きました。
 しかし、一番印象的だったのは、私が入館した時に一緒に入った海外の方(日本のガイド?さんと一緒で、最初に館長と挨拶されていたので、有名な方なのかも???)がガイドの人へ話していた言葉で

「200年ほど前にはヨーロッパでは、日本や中国といった東洋のモノマネを一生懸命していた。今は、逆に東洋がヨーロッパの真似をしている。ひょっとすると、100年後にはまたヨーロッパが東洋のモノマネをしているかもしれない」

というものでした。なるほど、考えてみれば「歴史は繰り返す」ですもんねー。そう考えると、将来、良い手本となるように日々を生活しないとダメですね。