解任 (著)マイケル・ウッドフォード (出)早川書房

 昨年起こったオリンパスの不正融資事件の告発者である元社長のマイケル・ウッドフォード氏の著作です。
 本書を読み進めていくとよくわかりますが、オリンパスだけの問題ではなく、かなり複雑に日本の経済主体がそれぞれの利害関係で動いた上での結果起こった事件であることがよくわかります。まさに、オリンパス一社だけの問題ではなく、病巣は日本の社会に深く根づいてしまっていることをよく表しています。
 私の予想では、このオリンパス事件の本当の真相は今後10年20年たってからようやく明らかになってくるのではないでしょうか?