京都国立近代美術館「KATAGAMI Style展」

 引き続いて、道を挟んで反対側にある京都国立近代美術館にて「KATAGAMI Style展」を見てきました。正直、ついでに見ようというだけだったんで、あんまり期待していなかったんですが、これが想像以上に良かった!
 テーマとしては「KATAGAMI」=「型紙」、江戸期の着物の染色の型紙が海外に渡り、いかにヨーロッパやアメリカのデザインに影響を与えたのか?を知る展覧会となっていたんですが、これほど影響があったというのは思ってもみませんでした。これは、当時のヨーロッパでは、各国の事情(産業勃興制作や新たなデザインの詮索など)があり、結構計画的に日本の型紙が導入されていたようで、フランスのアールヌーボー様式のガラスの器などなどは型紙をそのまま写しとったデザインであったり、如何に当時の作家が日本の型紙から影響を受けたのかがよくわかります。
 ちなみに、このヨーロッパで大きな影響を与えていた「型紙」ですが、日本での本来の使われかたは染色を行った後は廃棄処分になっていたそうで、日本では使い捨てだったものが、所変わればとても貴重なインスピレーションの源であり、大切に保存されていたわけです。これって、今でも通用する話ではないでしょうか?意外と、ゴミ箱の中に大きなヒントが隠れているのかもしれないですね(笑)