大阪高島屋「生誕125年 東と西の出会い バーナード・リーチ展」

 最後に大阪へ移動し「バーナード・リーチ展」を見てきました。これも、先月(だったかな?)NHK日曜美術館で放送された影響もあったのか?思ったよりも人が多かったですね。全体を通してみると、イギリス人のリーチを通して東西の文化の融合を経った結果、見事に陶器は日本ながら、デザインは西洋的かと思えばそうではなく和洋折衷というのが正しいんでしょうか?魅力的な陶器になっています。
 「生活に美を」という民芸運動にも共感し紅茶カップなどの作品も手がけていたようで、なるほど確かに、美術館に行かなくても、また、個人の美術ルーム*1がなくても、一つ、このような紅茶セットなんかがあれば、その場、その瞬間だけでも「日々の営みから離れたもう一つの瞬間」を体感することが出来るわけで、これって、自分を客観的に見る結構大事な時間だと思います。
 展示の出口に、リーチの書斎を再現したコーナーがあったんですが、和室に違和感なく普通に西洋風の机や椅子を並べていたりと、東西の文化の差というのは私達が持っている勝手な固定観念なのだというのを物語っている典型であると感じることができ、まさに、目からウロコでした!
 ちなみに、出口を出ると、民芸を展示即売していまして、小さなものは箸、少し高価なものでは南部鉄器、高いものでは23万の和風リクライニングチェアみたいなものがありました。なるほど、箸なんか毎日使うもんですから、「日常に美を」という意味がよくわかります。

*1:それは、人によってはオーディオルームかもしれませんし、クルマやバイクかもしれない