京都市美術館「ルーブル美術館展」「マグリット展」

 数年ぶりのルーブル美術館展と44年ぶりの京都開催のマグリット展を見てきました。正直、ルーブル展のほうは前回に見たときのほうが自分の好みに近かったので、今回はまずまずといったところでしょうか?マグリット展に関しては、初期から晩年までの作品が揃って展示されており、見ごたえのある内容でした。

最近聴いた音楽

任天堂ノスタルジー横井軍平とその時代 (著者)牧野武文 (出版)角川新書

 花札やトランプ製造をする玩具メーカーだった任天堂を大きく躍進させる一つの大きな要因となったゲーム&ウォッチゲームボーイなどの開発に関わった横井軍平氏。彼の伝記であり、任天堂の歴史、さらには、これからの日本の製造業に関する考察を含めた新書の本です。
 自社にとって本当に強みの部分は何であるのか?横井氏は「相手が囲碁なら、こちらは将棋で勝負」という具合にあくまでアイデアで勝負するということを大事にした方なんですが、では、自分の今いる会社・部署の本当の強みってなんだろう?とすぐにハッキリ回答することが私自身できないので、実はそこからなんだと目から鱗の感じがしました。

最近聴いたアルバム

今年に入って、更新していなかったので、とりあえず、半年の間に聞いたアルバムです。

Pearl JamLightning Bolt
Neil Young「Live At The Cellar Door」
Jack Johnson「From Here To Now To You」
Weezer「Everything Will Be Alright In The End」
・Taylor Swift「1989」
Skrillex「Recess」
Cloud NothingsCloud Nothings - Here And Nowhere Else」
Bruce Springsteen「High Hopes」
ShakiraShakira
Red Hot Chili Peppers「Live In Hyde Park
Toni Braxton & Kenny "Babyface" Edmonds「Love, Marriage? & Divorce」
・Taylor Swift「Speak Now: World Tour Live」
Kaiser Chiefs「Education, Education, Education & War」
・Ben Watt「Hendra」
・Lily Allen「Sheezus」
Pharrell Williams「G I R L」
・The Pains Of Being Pure At Heart「Days Of Abandon」
・Afrojack「Forget The World 」
・Howler「World Of Joy」
・Savages「Silence Yourself」
Coldplay「Ghost Stories」
サザンオールスターズ「葡萄」
いきものがかり「FUN! FUN! FANFARE!」
Green Day「Demolicious」

わが母 最後のたたかい介護3000日の真実 (著)相田洋(出版)NHK出版

 NHKドキュメント「電子立国・日本の自叙伝」「マネー革命」や「航跡―移住31年目の乗船名簿」で非常に鋭くかつ見事な編集でわかりやすく伝える優れたドキュメントを作られた相田洋氏の最新作品です。
 読み進めいていくと良くわかりますが、あまりに身につまされる箇所が多く、胸が痛くなってきます。これから、両親が年老いていったときに、自分が筆者のような献身的な介護を行うことができるのか?また、文中で出てきますが状況の変化に応じて家の改装費用が発生。また、ショートステイやヘルパーさんの派遣の要請などそれぞれの事態に応じて費用が発生。最後の葬儀費用まで考えると約500万近く費やしていることが記されています。そして、この費用を含めた負担の責任の分担で兄弟同士が仲たがいしてしまった事実など赤裸々に語られており、逆に言えば、反面教師として欲しいという著者の強い意志の表れであるわけです。
 特に、最終章の部分は「現代の姥捨てビジネス」と表現されていますが、現状の日本における人の一生の最後の現実をみるにつけ、空しく感じてしまうのは自分が理想主義だからでしょうか?
 昨年1月から、移動販売事業、今年4月からは宅配事業と配属されてきましたが、本書の内容は、訪問先のお客様の延長線上に見える現実の一つの形であることを強く感じるので、目前にやってくる現実であると思うと余計に胸が痛くなりました。

国立国際美術館「高松次郎 制作の軌跡」

 久々の常設コーナーも使用した全館展示となる今回の展覧会。この国立国際美術館を訪れると陰の絵があったのを記憶していますが、実はこの高松次郎氏の作品だったことを今回初めて知りました。はっきり言って、私には難解なものが多かったですが、それでも、本来はこれぐらい自由な発想でいいのか!と思った初期の糸を使用した作品群や見ていると色々想像を掻き立てる影のシリーズなど、なかなか目から鱗な展示が多かったように思います。

京都国立近代美術館「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である」

 改装して初めての展覧会が、結構マニアック(?)な現代美術の展覧会で、台湾の大財閥の総帥の方のコレクションを借りての展覧会でした。主催者の言葉の要旨の中に、「美術館単体だけではできない、タイムリーかつ購入が難しい高額な作品の展覧会をコレクターと協同で開催する」いうようなことがあり、確かに、観覧者にとっては方法はどうであれ最善の展示であればよいという考えは勉強になりました。
 で、展示内容は、なかなか理解が難しい現代芸術が多くありましたが、それでも、コレクターの方がどのような作品に囲まれて普段を過ごしているのか?というのを垣間見るだけでも面白かったですね。