ETV特集「二人の“チャレンジド”

浅野史郎村木厚子〜」
 元宮城県知事で現在白血病と闘っておられる浅野史郎さんと昨年郵便不正事件で無罪が確定した村木厚子さんの対談番組です。人間、大きな逆境にたったときに本当の本人の姿が出てくるとよく言われますが、村木厚子さんの拘留中の当時の心境についてのコメントに本当に驚くと同時に感動しました。
(以下、要旨です)

  • 勾留期間中「入所経験」をしていたわけで、これまで自分自身が携わってきた女性参画や障害者福祉の仕事を実体験として見ることになった。
  • 私(村木さん)は女性専用の留置場に拘留されていたが、そこの拘置所職員は「非常に訓練されており」、年齢や国籍が様々な拘留されている入所者に対して極め細やかな観察及び対応がなされている
  • 私(村木さん)が入所していた大阪拘置所は建物が古く、生活環境は非常に過酷であった(特に昨年の猛暑はクーラーのない部屋では厳しかった)
  • しかし、そのような厳しい環境下に置いて最終的に何が「入所施設」の質を左右するか?まさに、「職員の質」以外にありえないことを改めて自分自身の体験として実感した

(以上、『ETV特集「二人の“チャレンジド”
浅野史郎村木厚子〜」』より)
私は、想像を絶する過酷な環境下で、「これまでの自分とこれからの自分を考えた場合、今自分自身は何をするべきなのか?」ということを真剣に見つめた村木厚子さんのその信念の強さに本当に感動しました。と同時に、この村木さんの言葉の重さは別に「入所施設」というものに限定されるものではない、つまり、あらゆる組織(これは社会と置き換えても良いかもしれない)の根底に通じる本質を表した言葉であると感じました。
 これ以外にも、興味深い内容の話が豊富なのでNHKオンデマンドで再放送を視聴できる環境であればぜひおすすめします。