BS世界のドキュメンタリー「ガスランド〜アメリカ 水汚染の実態〜」(前・後編)」

 3月の原発事故以後のエネルギー源を考えた場合、有力な選択肢の一つとなると思われている天然ガス。この天然ガスシェールガスと呼ばれる大陸の地下に存在しているガス層からのガスの掘削についての環境汚染に関するレポートドキュメントでした。
 驚くのは、掘削に際しての薬剤の使用に関して企業秘密ということでその中身は非公開とされている点と、それと同時に、水質汚染防止の法律の対象外とされている点などなど、まったく驚くべき実態でした。まるで、昔の日本の高度経済成長期の公害の事例と類似が多いと感じると同時に、あまりにも事業が利益優先であり必ず修正時期が訪れると観ていて思いました。
 それにしても、良い意味でも悪い意味でも特定の産業に依存することにより雇用が生まれる事実と、それと引換に受ける負の遺産(今回のドキュメントでは飲料水の汚染)についてどう考えるべきか?基本的には、そこで仮に雇用が生まれたとしても実際生活できるのか?これが判断基準になると思います。